2020年山东自考日本文学选读章节知识点八
第三章 中世の文学(鎌倉、室町時代)
第一節 中世の文学概観
1.時代背景
中世というのは、鎌倉幕府成立から(1192年)、江戸幕府成立まで(1603年)の約400年間の歴史を指す。政治史には、鎌倉時代、南北朝時代、室町時代、安土・桃山時代に分けられている。
中世は、承久の乱、南北朝の争乱、戦国時代など、何度もの政権交替と戦乱頻繁の時代である、当時の人々はこの世の無常を自ら体験し、仏教に救いを求めるほかはない。まだ、文化的には、都と地方との交流が盛んになり、地方の文化が発展するとともに、一般庶民の文化も歴史の舞台に登場し始めた。
2.王朝美に対する思慕と憧憬
中世初期、武士が政治の実権を次第に握るようになり、貴族らは没落しつつある。彼らはひたすら王朝時代を思い、先代の優美繊細な文化に憧れを抱いていた。この時期に、後鳥羽上皇の院宣によって編集された「新古今和歌集」は王朝和歌の夕映えの美しさを示し、撰者の一人である藤原定家は父俊成の「幽玄」をもう一歩進めて、「有心」と言う高度な象徴美の詩境を目指したが、その以後、「新古今和歌集」を超える歌集は生まれず、和歌の世界に輝きは二度と戻らなかった。貴族はもう真に新しい文学を創造する力がなく、退廃しつつある。
3.仏教の普及と隠者文学の誕生
中世は新仏教誕生の時代で、法連の浄土宗、一編の時宗、栄西の臨済宗、日蓮の日蓮宗など、いろいろな新仏教の宗派が誕生した。そして、庶民や武士の間に広まったが、人々に生きる力を与えた。
中世文学は、こうした仏教の影響を受け、仏教の無常観が深く作家の頭に浸透して、代表的な文学理念になった。隠者文学はこの理念の影響によって生まれたのである。隠者文学双璧だと称されるのは鴨長明の「方丈記」と吉田兼好の「徒然草」という両随筆である。
4.説話文学の流行
中世初期は説話の黄金時代である。「宇治拾遺物語」などの世俗説話集、「発心集」などの仏教説話集が編まれた。特に、庶民的点民話的な話を多く収めた「宇治拾遺物語」は「今昔物語集」とともに、説話文学の傑作であり、近代の芥川龍之介などにも創作のヒントを提供していた。
5.軍記物語と新興文学
源平合戦から戦国時代に至る戦乱の中で、多くの軍記物語が書かれた。深い仏教の無常観に基づいて、平家一門の栄枯を描いた「平家物語」や南北朝の戦乱を描いた「太平記」はその代表作である。
第三節 主な文学流派
一、貴族の文学
1、「新古今和歌集」
中世になって、和歌もあたかも退廃した貴族のごとし、もはや万葉集時代の新鮮味がなくなり、無力で、懐古的な物になってしまった。だから、この時代の和歌は貴族的であり、時代遅れの没落貴族の象徴であり、民衆とあまりにもかけ離れたものである。その代表作は「新古今和歌集」である。
「新古今和歌集」は1201年に、後鳥羽院が藤原定家、寂連などの六人を選び、八番目の勅撰和歌集の撰進を命じた。1205年に完成披露宴が行われたが、その後、院自らの手によって改定作業が続けられ、「八代集」の最後を飾る「新古今集」が成立した。全20巻で、上代から当代にいたる歌、約2000首が収められている。しかし、ほとんど藤原俊成及び藤原一族の作品である。
「新古今和歌集」の歌風は、「新古今調」と呼ばれ、縁語、掛詞が多く使われ、初区切れ、体言止によって映像を鮮明にして、言外に豊かで複雑な余韻余剰を漂わせている。その中に、俊成は和歌の真髄が「幽玄」にあると主張した。幽玄とは、現実社会を遠く離れ、人々が容易に探り知ることが出来ない理想郷である。
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